板橋区議会議員の近藤タカヒロです。
東武東上線の「大山駅」周辺では、平成26年3月に策定された「大山まちづくり総合計画」をもとに、『東武東上線大山駅周辺の連続立体交差事業』や『大山駅前広場構想』など、現在さまざまな事業が進められています。
今回は、その中でも「東武東上線大山駅周辺の連続立体交差事業」について公式情報をもとにお伝えさせていただきます。
- 板橋区公式HP「東武東上線大山駅付近の連続立体交差事業等」
- 板橋区公式HP「東武東上線の立体化と踏切について」PDF
- 東京都建設局公式HP「東武東上本線(大山駅付近)連続立体交差事業」
- 東京都建設局公式HP「東武鉄道東上本線(大山駅付近)連続立体交差事業について」PDF
- 東京都都市整備局公式HP「踏 切 対 策 基 本 方 針」PDF
東武東上線大山駅周辺の連続立体交差事業について
東京都が平成16(2004)年に策定した「踏切対策基本方針」において、交通渋滞や踏切事故の危険性などから大山駅周辺が鉄道立体化の検討対象に挙げられたことが、本事業のはじまりです。
その後、平成26(2014)年9月に東京都が大山駅付近を本格的な連続立体交差事業の候補区間と位置づけると表明し、平成29(2017)年4月には国土交通省から「着工準備採択」の承認を受けるなど、具体的な検討と準備が加速しました。
さらに、都市計画素案や環境影響評価書案の説明会を経て、令和元(2019)年12月には都市計画変更が告示。
連続立体交差事業の内容と目的
東武鉄道東上本線の連続立体交差事業は、大山駅を中心として約1.6kmの区間について鉄道を高架化し、道路と鉄道を連続的に立体交差化するものです。
また、良好な住環境の保全や地域の利便性の向上を目的とした側道の整備を併せて計画しています。
本連続立体交差事業は「東京都が事業主体」となり、「道路の整備」の一環として施行する都市計画事業です。
大きな目的は主に4つです。
駅周辺の交通混雑と事故の防止
板橋区内には東武東上線の踏切が36か所あり、その多くが「ピーク時間の遮断時間が40分以上」に達するいわゆる“開かずの踏切”とされています。
国土交通省や板橋区の調査(平成16年、平成24~29年度)によると、ピーク時には1時間のうち平均約43~49分も遮断される踏切が存在し、交通渋滞や歩行者の行き来の妨げとなっているのが現状です。
さらに、平成27年度以降の5年間で踏切事故が年間4~16件の範囲で発生するなど、踏切周辺は常に安全リスクを抱えています。
このような状況を根本的に改善し、交通渋滞の緩和と踏切事故の防止を実現するために、線路自体を高架化して踏切そのものを無くすことが、事業の大きな目標です。
地域の分断を解消し、まちの一体化を図る
踏切の存在は、道路交通を妨げるだけでなく、鉄道線路によって地域が分断される要因にもなっています。
鉄道を立体化し、線路沿いの付属街路を整備することで、鉄道による地域の分断を解消し、駅や商業施設などへスムーズにアクセスできるまちづくりを進めることが期待されます。
防災力の向上
連続立体交差事業による踏切撤去や道路ネットワークの再編は、防災面でも大きなメリットをもたらします。
また、高架下を活用した防災拠点の整備や、避難スペースの確保など、地域の防災力を総合的に高める効果も見込まれています。
周辺地域の活性化と生活環境の向上
鉄道高架化によって生まれる高架下空間は、駐輪場や店舗、公共施設など多彩な用途に活用できます。
さらに、板橋区が進める「大山まちづくり総合計画」や、東京都の「踏切対策基本方針」などとの連携により、駅前広場や周辺街路の再編、不燃化促進などを一体的に進めることで、より安全・快適なまちづくりを実現することが本事業の重要な目的となっています。
とくに「開かずの踏切」における交通渋滞や交通事故の問題は深刻です。
詳細はこちらのPDFでご確認ください。
連続立体交差事業現状の進捗
連続立体交差事業においての現状の進捗状況を共有いたします。
都市計画事業認可の取得
令和3(2021)年12月の告示をもって、東京都が「都市計画事業」として正式に進めることが決定。
板橋区も鉄道付属街路や駅前広場整備を担当し、東京都と協力して事業を推進しています。
事業期間
令和3(2021)年12月20日から令和13(2031)年3月31日までを予定。
すでに用地取得や補償交渉が個別に行われており、建築・売買制限も施行されています。
街路整備との一体化
東京都施行の第1~4号線と板橋区施行の第5・6号線を含む鉄道付属街路が合わせて整備されており、駅周辺における道路ネットワーク強化の事業が進められています。
- 板橋区公式HP「大山駅周辺の交通ネットワーク構想」PDF
- 板橋区公式HP「大山駅の駅前広場構想」PDF
進捗があり次第お知らせいたします
今回は、東武東上線大山駅周辺の連続立体交差事業についての事業の経緯、現状の進捗状況などを公式ホームページ等で周知をしている内容をもとにまとめてみました。
今後も動きがあり次第、情報共有して区民の皆さまにお知らせいたします。
近藤タカヒロは、板橋区の区議会議員として、板橋区の情報を迅速に発信していきます。応援のほどよろしくお願いいたします!